今年、2013年4月に高知城を見た後に「とりあえず四国の現存天守四城でも見てみるか」と思い、「どうせなら現存天守12城を全部見てみるか」と更に思い、12月12日の弘前城を最後に全て訪問する事が出来ました。

※12城と言っておきながら、改修中の姫路城は見ておりません。交通の便も良いのでいつでも・・と思ってしまいました。(備中松山城の帰りに訪問する事も出来たのですが、駅前から眺めて終わりました)

真に城好きな方は「天守なぞ飾り物。構えや防御性能を見るべし」というでしょう。しかし個人的には、濠は元々どこに?と変わり果てた城周り・隙間から雑草生えてる石垣・コンクリで復元された天守を見ても、想像力の貧困さもあり、熱い感情が生まれないのが正直なところです。
もしかするとあと10年後に興味が出てくるかも知れません。その時が来るまでその他の城廻りは楽しみに取っておきたいと思います。

※「シンデレラ城なぞ、しょせんディズニーランドの飾り物」というと、ただの変わり者として処理される事でしょう。真の城マニアの方には、現存天守目的の城巡りにも温かい目を向けて頂きたい。結果的に全ての城への訪問手段はバイク・18キップ等のフリーきっぷ使用の電車(在来線のみ)・深夜バス。新幹線や車を一切使わないという往復の時間をたっぷりと使った訪問となりました。

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一城目 2013年4月9日訪問:
(タグ:四国バイク旅2013)
この日はバイク移動は一休み、高知で手結港可動橋・のいち動物公園のハシビロコウ・高知自動車博物館を巡ったあとに夕方の訪問でした。宿泊していたサウナが一旦入ると外出不可のため、見終わった後もしばらく公園のベンチで日が暮れるまで時間潰していた記憶があります。この時期の高知の日没を調べると18時半頃、相当時間潰してましたね。

律儀に駐車場にバイクを入れようとしたところ係員の方に「ここは車だけ。バイクはそのあたりに勝手に停めてくれ」と言われたので、何故か非常に頭に来て、大人げなく城に隣接する公園のド真ん中に停めた記憶があります。
江戸中期、大火によって殆どが焼失、再建された。本丸の建物が完全に残る唯一の城とのこと。
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二城目 2013年4月12日:
(タグ:四国バイク旅2013)
四万十川の沈下橋巡りの途中に宇和島で一泊し、朝7時30分頃に訪問。登っていても天守閣がなかなか見えてこなく、登り切って奥の方に3階建ての小さな天守が見えてきました。

元々藤堂高虎によって築かれた宇和島城。上手く表現できないが女性的な優美な天守でした。
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愛媛の南部に位置する人口8万人程の宇和島市。この後9月に再び電車で訪問しましたが、次に訪問する事はあるのでしょうか。
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三城目 2013年4月13日:   
(タグ:四国バイク旅2013)

『松山や 秋より高き 天守閣』 子規(明治24年) この一句に尽きる。路面電車の向こうに見える松山城が綺麗でした。
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松山の中心に位置する標高131mの勝山山頂に天守があり、とにかく大規模である。観光客が非常に多かった。
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四城目 2013年4月14日:
(タグ:四国バイク旅2013)

まさに石垣の要塞。この美しい石垣見るだけに四国に来る価値は大いにある。私はこれを見てサウザーの聖帝十字陵しか思い浮かばなかった。
万治3年(1660年)、時の藩主 京極高和により天守完成。3層3階で高さ約15mと丸亀城は現存天守12城中、最も小さい。
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四国の現存天守はこの4つ。
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五城目 2013年5月16日:
この彦根と犬山はバイクで訪問。この彦根城の感想としては、とにかく屋根が華麗だったというところ。天守以外の構えも多く残っていました。
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ひこにゃんが想定外に可愛かった。
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【番外編】幻の佐和山城天守。それにしても彦根城に良く似ています。

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六城目 2013年5月17日:
彦根城の翌日に訪問。
天守:3層4階地下2階・高さ:約19m・築城年:天文6年(1537年)。天守の最上階の床のキシミ音がかなり激しく、少々不安になりました。
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天気も良く、木曽川を挟んだ河川敷からただひたすらぼーっと城を見続けていました。皆さまにもここからの犬山城鑑賞をお勧めします。
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 もお勧め。
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ここまでの六城は全て神奈川からバイクでの訪問。我ながら良く見に行ったものと思います。それにしても、新東名は人には言えないスピードで快走できます。その分、三ヶ日JCTから伊勢湾岸までの間の東名は、路面は悪く狭くカーブは多くと非常に恐ろしく感じます。
犬山から神奈川までの帰りは、高速代を節約するため犬山から新東名の浜松浜北ICまで下道(ほぼ山の中)を帰ることにした。途中佐久間ダムに寄りつつ約5時間ほど掛かりました。今思えば、素直に国道1号線を通れば良かったのでは。と思います。
続く
七城目 2013年7月31日:
青春18キップで飯田線の秘境駅巡りをした後に訪問。
天守:5層6階・高さ:29.4m  天守の建造年にはいくつかの説があるという。(1591年~1615年の間)
天守閣の中は行列が出来る程の人の多さ。人気の城は早朝に訪問した方が良いですね。
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それからこの濠にいる白鳥は定住化したコブ白鳥。コブ白鳥は分かりやすいので覚えていた方が良いです。無駄に『渡り鳥だ』と感激することがなくなります。私の地元館林・多々良沼もそうなのですが、冬になるとしっかりシベリアから渡っていた大・小白鳥にちゃっかり交じって餌に有りついている定住化したコブ白鳥が良くいます。図々しい奴です。
※時折り、何も知らない子供や若者がコブハクチョウを見て感激している場面を見ますが、面倒なので指摘しません。

翌日、新潟方面に向いましたが大雨で電車の運休が相次ぎ大変な目にあいました。
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八城目 2013年9月5日:
(タグ:山陰・四国とかの旅2013)

岡山まで深夜バス+青春18キップにて訪問。朝7時過ぎに到着し、8時30分の天守見学開始までひたすら眺めて待つ。
天守:5層6階・高さ:30m  建造年:慶長16年(1611年)、5年の歳月をかけ完成。山陰の片田舎にこんな立派な天守があるとは驚きでした。
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出雲大社といい旧国鉄大社駅といい、島根の建造物は巨大である。
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九城目 2013年9月9日:
(タグ:山陰・四国とかの旅2013)
青春18キップで松江城のあと四国を巡り、また岡山に戻ってからの訪問。岡山駅から備中高梁駅へは普通列車で1時間ほど。更に駅から便数の少ない乗り合いタクシーで訪問する必要があるため、電車での訪問は厳しいものがある。(お金に余裕があるなら、特急とタクシーで往復すれば良いが)

標高430mの小松山の山頂を中心に築かれた、現存天守としては最も高い所に位置する山城。
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車ではふいご峠までしか行けず、そこから20分の山登りが必要。運動不足の身としてはこれだけでヘロヘロになる。城自体の歴史は相当古く鎌倉時代までさかのぼるという。こんな山城攻める軍勢いるのでしょうか。
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この後、安さにつられて普通の4列シートの深夜バスで大阪から神奈川まで帰りましたが非常に辛かった。昔はムーンライトながらに乗っても何でもなかったのですが・・
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十城目 2013年11月21日:
(タグ:北陸フリー乗車券の旅)
北陸フリー乗車券を使い訪問。この城も備中松山城と共に電車での訪問は非常に厳しい。JR福井駅から京福バス「本丸岡」ゆきで約40分 と往復だけで1時間半程かかります。午前中はこの城見学だけで終わってしまいます。
天守は城山のふもとからだと約35mの高さになるそうです。周囲は住宅地のため高い建物が一切なく、小さいながらも目立つお城でした。この階段は気に入った。
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この週は、発達した低気圧が近づいたおかげで北陸地方は大雨の毎日でしたが、運よく訪問した日の午前中だけ晴れ間が見えました。
この丸岡城は北陸にある唯一の現存天守ですが、その割には影が薄い城と思われます。金沢の近くにあったらもっとメジャーな存在になったかもしれませんが、福井駅からこれまた遠いですからね・・
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十一城目:2013年12月12日 
朝7時過ぎから雪降る中での鑑賞。従ってたまに散歩する人が通るくらい。この城は櫓や城門も多く現存していました。
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前日の夕方まではそれほど寒くなかったが、夜から降り出した雨が雪に変わったようです。弘前城も薄らと雪化粧。この後、どんどん雪が激しくなってきました。
橋から見ると美しい装飾だが、城内から見ると非常に地味な珍しい天守。
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桜の季節に再訪:2015年4月19日
2015年春以降に天守を移動して石垣修理に入ります。10年程かかるとのことなので、この風景ともこれで一旦お別れです。
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ということで、北は弘前城から南は高知城まで9ヵ月をかけて訪問出来ました。勝手な自負ですが、バイクと在来線(松江と備中松山のみ深夜バス利用)のみで現存天守12城を訪問した人間もそうそういないのではないかと思います。

私は城郭建築に関する知識など全くなく、ただただ昔の木造建築を眺めていただですが、数百年以上前の建造物を観る事はとても有意義な事だと思います。これらの現存天守は、いつまでその雄姿を我々に見せ続けてくれるのでしょうか。
関東から最も訪問しづらい四国の四城は、また機会があったら是非訪問したいと思います。それから前提として、今後は飛行機や新幹線利用にしたいですね。
以上